wikipediaより引用
ウォーレン・バフェットという人をご存知でしょうか? 「オマハの賢人」「投資の神様」などと呼ばれる投資家・事業家です。1930年生まれなので現在80代後半になります。
株式投資をやっているとバフェットの名前を聞く機会が多く、この世界では超有名人です。マクドナルドのバンズにビーフパテを挟んだだけの「クオーターパウンダー」みたいなハンバーガーと「チェリーコーク」が主食である、と言われ、チェリーコークを1日に何倍も飲み健康を保っている、とも言われています(笑)。
しかし、このジャンクフード愛好者であることがバフェットを有名にしているのではありません。
職業投資家として、バフェットの株の運用成績が信じられないくらい素晴らしいのです。バフェットの運用成績を紹介し、そのリターンが普通の人で可能かどうか? それを考えてみることにしました。
もくじ
バフェットの運用パフォーマンスってどのくらい?
バフェットはバークシャハサウェイという名前の会社を経営しています。実質的な投資会社です。この株主総会が毎年初夏にアメリカ・ネブラスカ州オマハで行われます。俗に言う世界で最も有名な株主総会です。
そして、株主に配布される株主通信で毎年のリターン(運用成績)をアメリカの大型株指数であるS&P500のパフォーマンスと比較する形で公表しています。それって一体どのくらいなのでしょうか?
バークシャハサウェイ株のパフォーマンス
バークシャーの純資産 | バークシャーの市場価値 | S&P500(配当込み) | |
---|---|---|---|
年平均利回り(1965-2016) | 19.00% | 20.8% | 9.7% |
1965年からの伸び率 | 884319% | 1972595% | 12717% |
(出所)株主への手紙2016 バークシャハサウェイ
これは、1965年から2016年まで、50年間のバフェットの運用パフォーマンスに相当します。市場価値でバフェットの運用成績は年平均20.8%です。
つまりこの50年間毎年毎年20.8%株の価値が増加してきた計算です。またこの間にアメリカ株の指数であるS&P500の年利回りは9.7%だったと示されています。
でも年利回り20.8%ってしょぼくね?
ここで株の初心者の方は素朴な疑問が生じるかもしれません。
それは、「株の天才とか神様と言われる人のファンドの運用成績がたった20.8%、ってしょぼくない?」ということです。
だって株のトレードで毎年2億円儲けている話、とか株で5000万円儲けた方法とか言う話がネット上で話題になっているご時世です。
神様なら年率100%(つまり毎年倍になる)くらいの利回りがあってもおかしくないような気もします。だって「神様」なのですから(笑)
しかし、よーく考えてください。毎年20.8%のリターンを50年間続けると、元本は1万2600倍にもなるのです((1+0.208)^50=12,686)。
50年前バフェットの株を1万円買っていれば、今あなたの資産は1億2600万円です。毎年20.8%の複利効果おそるべしです。
ちなみに銀行の定期預金の利回りは?
ちなみに銀行の定期預金の利回り0.01%を複利で50年間運用すると・・・
(1+0.01/100)^50=1.005012
つまり、1万円を50年間運用しても、あなたの資産は1万5012円にしか増えません。
あ、50年前なんてまだ生まれてないし、っていうツッコミはなしでお願いします(笑)。バフェットの50年間にあげた+20.8%という利回りはとてつもなくすごいのです。
でも50年前バフェットに投資できたのか?
ここでまた素朴な疑問です。
もしあなたが50年前に株式投資をしていたと仮定して、果たしてバフェットの会社に投資できたでしょうか? これは10年前にフェイスブックやアップルに投資できたのか? という疑問と同じです。
投資業界ではこんなジョークもあります。
「明日のマイクロソフトを探せ!」
つまり、ビルゲイツがマイクロソフト社を創業し、株式を公開した当時、マイクロソフトに投資をしていれば、今は億万長者、というわけです。そしてそれは不可能である、というオチがついています。
要するに何千とある上場株の中から10年後のフェイスブックやアップルを探し、何10年も持ち続けることはできない、ということですよね?
サバイバーシップバイアス
(生き残りバイアス、生存者バイアス)とは?
ここで資産運用の世界で気をつけなくてはいけない似たような概念が、「サバイバーシップバイアス」と呼ばれるものです。
これは投資信託全体の平均的なパフォーマンスを見ると、とてもよく、今からこれらの投信を買うとこんな素晴らしいパフォーマンスが得られるかもしれない、と錯覚してしまう現象です(ヘッジファンドでも顕著です)。
しかしこれは幻です。投信は運用パフォーマンスが優れないものは途中で強制償還され途中解約させられ、その投信はなくなってしまいます。ですから今買える投信の全体の過去の運用成績は、途中で消えてしまった投信を除いた成功した投信の集合のみで形成されている、ということです。
実社会でもこんな経験がありそうです。
久しぶりに行った高校の同窓会。男性も女性もみんな綺麗に着飾り、とても裕福そうに見えます。みんなお金持ちや美女と結婚しており、幸せな家庭を築き、有名な大企業の役職者になっていました。
ここであなたは悩みます。「わたしってこれまで何やっていたんだろう? わたしの同期ってみんな社会で成功しているのにわたしだけまだふらふらしていてコンビニバイトで生計立てている(ショック)」。
これも典型的なサバイバーシップバイアスですよね?
要するに社会で成功した人が同窓会にくるけどそれは同期のごく一部。大半は普通の生活をしていて同窓会にはこない、というわけです。でも一部の大成功者(大成功した投資)を見ると、みんなが成功している風に見えてしまうのです。
「金曜日の夜はみんな綺麗に着飾って六本木で遊んでいる(大半は家でおとなしくしている)」「パーティーに行ってみたらみんな年収1000万円(社会的に成功している人が多くそのパーティーに来ただけ)」「宝くじで知り合いの知り合いが1億円当たった。自分も当たるかも(宝くじは誰かが必ず当たっている。でも自分の当たる確率は1000万分の1)」・・・ これもサバイバーシップバイアスの例です。
バフェットの運用パフォーマンス まとめ
投資の神様と言われるウォーレンバフェットの過去50年間のリターンは年平均20%くらいです。「50年間コンスタント」にこのリターンをあげられる投資家はほとんどいません。
ところでこの株式投資で大成功したバフェットは、日本株を買って億万長者になったのでしょうか? いいえ、もちろん違います。彼が買ったのは「アメリカ株」です。
彼の主食であるマクドナルドもコカコーラも、そしてみなさんが毎日使っているアップルもグーグルもアマゾンもフェースブックもみーんなアメリカ企業。そして、それらは「アメリカ株」として簡単に買うことができるんです。
そう考えるとアメリカ株にとても興味が湧きませんか? 次の投稿ではそんなアメリカ株がおすすめの理由を考えていきますね。
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